先日 西洋剃刀を作りました。
ヤスリを打ち伸ばしたり削ったりし 今回はハンドル部分まで丁寧に仕上げてみました。
どうしても ヤスリから作った感を少し残したかったので 好みは分かれると思いますが 自分では納得の仕上がり。
あと 一般的な剃刀はストレートな刃なのですが 少し弓なりのカーブで仕上げてみました。
刃 : 炭素鋼( ヤスリ )
ハンドル木部 : オリーブ
ハンドル金属部 : ステンレス・真鍮
持ち出すつもりはないのですが 不用意に刃が露出しないよう …
革製のシースも作製。
相変わらず縫っただけで 留め具などないのですが 抜け落ちることもなく シース内で刃がバタつくこともなく 意外と上出来 ♪
こうして書いていると 完璧に作れたかのようですが そんなことはなく 実は …
剃刀本体の完成間近に 刃が折れるというトラブルに … 。
原因は 焼きもどすことなく作製したので 刃に粘りが一切なく 少しの衝撃で簡単に折れてしまうということ。
自宅での使用を前提で作製しているので 刃を常に研げる環境であることや 我が家にキッチン( オーブンなど 焼きもどす設備 )がないなど 理由はあるのですが さすがに折れたのはショック!
そんなこんなで 刃を再度作製 … で仕上がったモノが 一番目の写真。
もちろん 再度作製した刃も 焼きもどすことなく仕上げましたので 少しでも衝撃から守る という意味でもシースは必須だったり … 。
とまぁ ここまでの話しは前置きで 本題は折れた刃の再利用方法!
刃が付いている部分はどうにも使い道がないのですが 柄の部分を利用して 以前から興味のあったエングレービング用のビュランを作ってみよかな なんて ♪
穴が開いてしまっている部分をどうにかして埋めれば それなりの長さが確保できますし 銅や真鍮程度であれば大丈夫なんではなかろうか?
そんな ビュラン作製の妄想しながら今日 得意先の活版印刷屋さんにエングレービングの印刷について相談にいったら なんと大学で銅版画を専攻していたとのこと!
フランスでも3年間修行した経験もあると … ! これはやはりビュランを作るべくして折れたのか? オレの剃刀 … 。
凹版印刷についても色々と教えてもらい 簡単ではないことも分かったのですが 刃が折れるという失敗が なにか楽しそうな道へつながっているのかな。
心さえ折れなければ 何度失敗してもいいのではなかろうか?
そんな甘い夢のようなことを思う バツ2男 … ただいまパートナー募集中 ♪
鋼の心って 何事にも動じない頑丈そうなイメージだったけど なんか違う気がする … 。
オレの心は真綿製 … 字面はカッコよくはないけど 結果オーライなんじゃないのかな?